電力小売自由化から20年経過! オランダの実情
2016/04/06
一足先に電力会社を選んで乗り換えた海外在住の日本人ライターより、レポートが届きました。実際に生活はどのように変わったのでしょうか?
電気小売自由化で、
好みの会社が選り取り見取り!
オランダでは1995年から電力の小売自由化が始まりました。それ以来、私たち消費者は電力会社のみならず、発電方法まで自由に選べるようになり、電力会社は現在28社を数えます。
我が家では昨年末、電力会社を変えました。その理由は、契約金が他社と比較して安かったことに加え、風力や水力による100%エコな電気を供給する会社と分かったからです。各電力会社では顧客獲得にしのぎを削っており、派手なキャンペーンを展開する会社もありますが、私が選んだ会社では社員が各家庭を訪問し、省資源に徹する方針を熱心に説いて回る方法を地道に貫いており、その姿勢にも好感が持てました。
契約後1ヶ月が過ぎましたが、今密かに期待しているのは、果たしてどのくらい電気料金が払い戻されるのかということ。オランダでは、1年分の電気代を試算して年初に支払い、実際の電気使用料がそれ以下だった場合は、年末に返金されるシステムを導入しており、電気の無駄遣いをしなければお金が戻ってくるのです。これが実は、省エネを実行するための意外なモチベーションにつながっている、といえるのかもしれません。
文/稲葉霞織