連続テレビ小説「ひよっこ」有村架純、もう1つの顔
2017/06/14
「黄金色の稲が目の前いっぱいに広がる景色に感激。大地が持つ力を感じた瞬間でした。」 2017年4月放送開始の連続テレビ小説『ひよっこ』でヒロインを演じるのは、いま最も期待される女優・有村架純さん。作品のなかで農家の娘として生きる彼女に、役作りについてお話をお聞きしました。
みね子の生活を知るために
当時の食生活を実践
――有村さんは、茨城県の山あいの小さな農家に生まれた女の子・みね子を演じられています。昨年の9月末、先行ロケで稲刈りをされたそうですね。
はい。家族みんなで稲刈りシーンを撮影しました。お互いまだ家族としての距離感をつかめないはずの初ロケだったのに、田んぼに集まった瞬間、すでに私たちは〝家族〞でした。家族としての同じ空気があったんです。不思議ですね。この稲刈りでは「ああ、家族っていいものだな」と見る人を幸せにするシーンになっていると思います。また、稲がどんなふうに生えていて、農家さんがどんな思いで刈っているかを実感する体験にもなりました。
――田んぼの景色はいかがでしたか?
都会の景色とちがって、目線の先に何もなくって、心が開くというか、心がふんわりと柔らかくなるというか。空気が透明できれいで、「ずっとここにいたい」と感じました。それくらい居心地がよかったんです。朝もやに包まれていた幻想的な早朝、撮影が始まると真っ青な空と、黄金色の稲が目の前の大地いっぱいに広がって、思わず「カッコイイ!」って言っちゃいました。大地の力ってすごいと感じた瞬間です。
――クランクイン前、意識してお米を食べるようにしたそうですね。
みね子の家の食卓には日本古来の伝統食がしっかり残されています。少しのおかずとたっぷりのお米。だから、当時の生活を実践してみようと思いました。それに、農家で育ったみね子を演じるうえで、お米の美味しさを知りたくて。普段はなるべく低糖質を心がけていて、炭水化物は控えるようにしているんですが、クランクインの2ヶ月前から、よくお米を食べるようにしました。
――何か変わりましたか?
お米を食べるようになったら、気持ちが元気になって、夜はよく眠れて、体の中からパワーが溢れ出てきたんです。「あっ、これがお米の力なんだ!」って思いました。主人公はいつもこうして美味しいお米をたくさん食べて生活しているんだな、とみね子の生まれ育った原風景が見えたように感じました。私自身、健康や身体と心のバランスなどについて深く考えるきっかけにもなりました。