キーパーソン

名刺用紙がバナナ!? 注目のバナナペーパーって?

世界を変えるために紙を作る株式会社ワンプラネット・カフェのエクベリ夫妻。バナナの茎から作るバナナペーパー事業の希望に満ちた経緯と展望をうかがいました。

ザンビアとの出会いは
休暇で訪れた国立公園でした

ご自身の名刺や講座の修了書に、エクベリ夫妻のバナナペーパーを選んでいる末吉さん。まずは、その誕生秘話に迫ります。

末吉さん そもそものザンビアとのご縁はどこに?

聡子さん ザンビアの大自然と野生動物を間近で見ようと、サウスルアングワ国立公園を旅行したのがはじまりです。

ペオさん そう。そのときついてくれたエシカル・サファリガイドのビリー・エンコマが、今では現地のビジネスパートナーです。彼が、「ぜひ地元の村も見てほしい」と連れていってくれた村には、深刻な貧困と、それが密漁や違法伐採につながる現実がありました。貧困、環境、生物多様性……。これまで30年間、コンサルティングや研修の仕事で情報として扱ってきたテーマが全部ある、と感じて。

ここで解決策を実現できなければ、自分たちが訴えてきたことは現実じゃない、「何か小さなことでも始めなければ」と、教育を手がかりに支援を始めました。

末吉さん そうだったんですね。それがなぜ紙づくりに?

聡子さん 教育を受けて仕事に就ける成功事例が出てきたことで、学校は授業料を収益源にした事業としてまわっていました。ところが、すぐ近くでチャリティー団体が無料の学校を始めたら、誰も来なくなってしまって。

次の一手を模索していた頃にバナナ名刺の存在を知り、ふとまわりを見渡したらバナナ畑だらけ!50箇所以上、有機栽培のバナナ農家があることがわかり、訪問して話を聞いてみると茎を川に流したり燃やして処分していて、バナナペーパーが作れる茎は「いらないもの」として扱われていたんです。それが2011年3月のことです。

12

関連記事

アクセスランキング

  1. 初めての家庭菜園、ミントを育ててモヒートを作ろう
  2. 2050年は江戸時代?未来に生きるための農業の在り方。
  3. 千葉県八街市で収穫! 週末菜園クラインガルテン
  4. 自転車をこいで発電、囚人の刑期短縮に!?
  5. 領土問題の解決法!?「積極的平和」でピース実現!
  6. 自然の恵みを感じよう! 森の中で楽しく暮らすコツ
  7. 100人いれば100通りの意味「アグロエコロジー」って?
  8. エネルギーと日本農業の問題を一挙解決! ソーラーシェアリングって?
  9. 家賃3万円の別荘!? 週末田舎暮らしで移住体験!
  10. 全米が注目!最新農業都市モデル「アグリフッド」
SDGsTV 緑のgoo

雑誌

「EARTH JOURNAL」

vol.06 / ¥1000
2018.11.30 発売

お詫びと訂正