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あんな山奥に世界遺産!? 日本が誇る 静岡の”農業遺産”

緑と美しい景観に溢れている我が国、日本。その日本の多くの土地は、世界自然遺産に認定されている。人工的に作られたものではない、元来の自然によって創造された遺産を見てみよう。

自然とともに農業を!
世界に誇る日本の伝統

日本で世界農業遺産に認定されている地域は、新潟県佐渡市、石川県能登半島、静岡県掛川周辺地域、熊本県阿蘇市、大分県国東半島・宇佐、岐阜県の清流長良川、和歌山県みなべ町、宮崎県高千穂郷・椎葉山、宮城県大崎地域の9つの地域だ。

どの地域も世界農業遺産の認定基準をクリアし、厳しい審査を経て認められた世界に誇るべき地域である。
今回はその中から静岡県掛川周辺地域の茶草場農法を紹介する。

1.静岡の茶草場農法

 


茶園と茶草場

茶草場農法とは、茶園や集落の周囲にモザイク状に点在する草地に生えるススキやササなどを刈って畝間(うねま)に敷きつめる伝統的な農法のことだ。この茶草場農法を行うことによって土壌環境が改善され、茶の味や香りが良くなることが知られている。

古くからお茶の産地として有名な静岡県の茶園の周囲には、茶園に敷く草を刈るために農家によって管理された「茶草場」と呼ばれる半自然草地が存在している。この茶草場には地域固有種や絶滅危惧種を含む多くの動植物が見られ、貴重な生物の多様性が保全されている。

このような茶草場は、以前は全国的に見られたが、農業や生活の近代化によって草地を利用する農家が減少したため、今では珍しいものとなっている。


地域固有種「カケガワフキバッタ」

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