ベランダでできるエディブルガーデンのはじめ方
2016/06/13
パーマカルチャーの重要なキーワード、「EDIBLE(エディブル=食べられる)」。そして、食べ物を育てることこそが、“農活”と言える。さあ、アナタにあったエディブルガーデン、早速トライしよう!
知っているとちょっと違う!?
エディブルガーデン7つのレイヤー
上のイラストは、エディブルガーデンをデザインする際に意識するべき、7つのレイヤーについて示したものだ。
もちろんガーデンの規模によっては、7つ全てを使ったり、幾つかのレイヤーをピックアップしてコンパクトにデザインしたりと、応用だって可能だ。
そもそも生態系には、お互いに影響し合う様々な生物がレイヤー毎に存在する。それぞれがそれぞれのレイヤーで役割を果たすことで、他のレイヤーの生き物に助けられ、あるいは別のレイヤーの生き物を助けて、生命活動を行っているのだ。
パーマカルチャーでは、エディブルガーデンに限らず、こうした複数のレイヤーで構成されるデザインを模索していく。デザインがうまくいけば、労働の無駄も省けるばかりか、食料だけでなく、木材や燃料、繊維や肥料といったさらなる恵みも得られ、健康かつ自然に即した生き方を実践できる。
下記に紹介するベランダや自宅のスペースを活用したエディブルガーデンも、こうしたレイヤーを意識してデザインしてみよう。
あなたにもできる!
エディブルガーデンのすすめ
ベランダで実践する!
ベランダでエディブルガーデンを作る際には、特に限られたスペースの有効活用がポイントになる。
ハンギングバスケットや手すりをうまく活用したり、コンパニオンプランツを作って、ひとつの鉢に複数の植物を共生させるのも手だ。また、魚と植物が支え合う循環型システム「アクアポニックス」もコンパクトなので、こうしたベランダにはぴったり。生ゴミを土に変えてくれるミミズコンポストもベランダに置いておくことで、出来た土をすぐに鉢へ移せるので便利だ。収穫時に食べきれなかった野菜やフルーツは、干して保存食や飾りとしても楽しもう。
都会の家で実践する!
スペース的に余裕のある戸建てのスペース活用なら、自然の資源を循環させながら活用して、さらにレベルの高いデザインが可能。
屋根から落ちる雨水を溜めたり、家庭用の排水を浄水して活用できるほか、太陽光で発電はもちろん、太陽熱温水機でお風呂用のお湯も作れる。何種類ものハーブを育てるハーブガーデンや野菜畑のほか、お馴染みコンテナを使えば、コンクリートの場所でも果樹や野菜の栽培が可能。また、収穫した野菜や読み終わった本などを近所の人達にプレゼントするギフトステーションを設置すれば、コミュニティとの新たなつながりも生まれる。
文/畑山護之(partisan)