地方・移住・旅

家賃3万円の別荘!? 週末田舎暮らしで移住体験!

仕事や家とは違った第三の自分の心地いい居場所・サードプレイス。東京都吉祥寺出身の永森さんは、普段の生活からのエスケープ手段の一つとして家賃3万円のワンルームを千葉県館山市内に借りた。このサードプレイスが、徐々に永森さんを変えていく。

2拠点生活で農的暮らしをスタート
完全移住までのグラデーションな日々

「田舎暮らしをしたくても『いきなり移住』というのはやっぱりハードルが高いと思うんです。だって、住まいと仕事の在り方を同時に変える必要があるから。僕の場合は、まず好奇心から2拠点生活を始めて、気づいたら移住していたという感じ。約10年かけてグラデーションで変化してきた。その経験から、サードプレイスを利用したソフトランディングは現実的だし、オススメですね」。

こう話すのは、千葉県南房総市で農的暮らしを実践している永森昌志さん。
生業は、新宿にあるシェアオフィス「HAPON」の企画運営。その傍ら、WEBディレクターとして活動しつつ、自宅から車で20分の里山サードプレイス「ヤマナハウス」の運営も行う。さらに、自治体と協力して地域の移住支援にも携わるなど、マルチな活躍が目覚ましい。

東京都吉祥寺出身の都会育ち。
そんな永森さんが現在のライフスタイルに至った最初のきっかけは2007年のこと。環境系の会社に勤めていた永森さんは、「エコロジーを扱っていながら全然エコロジーではない自分の生活」に疑問を持つようになる。そこで、都市生活からの1つのエスケープ手段として、千葉県館山市内に家賃3万円のワンルームを借りることに。

利用するのは月2回ほどだったが「拠点があるだけで心が軽くなった」という。2年後には、南房総市千倉町に友人とともに一軒家を借り、シェア別荘をスタート。週末を仲間と別荘で過ごしながら、無農薬の稲作ワークショップに参加するようになり、楽しみが倍増。房総へ通う目的にも変化が出てきたという。

「田んぼで出会う人やリピーターなど、どんどん人との関わりが広がっていきました。最初はただエスケープするためだったのが、人と会うとか農作業のために通うようになっていったんです」。

充実した2拠点生活を続けるうちに、いつしか気持ちは完全移住という方向へ。シェア別荘の仲間と共にレンタルオフィス「HAPON」を立ち上げ、自身もWEBディレクターとして独立するなど、働き方も徐々にシフトチェンジ。

2013年には、現在の自宅へ完全移住を果たした。そして2年前、仲間とともに「ヤマナハウス」での活動を開始。「里山シェア」をテーマに、築300年の古民家、畑、裏山を含む約3000坪の里山再生に取り組んでいる。
「かつての僕みたいな人たちが利用できる場になれば」と、今後はサードプレイス的な役割も担っていく予定だ。

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2017/11/27 | 地方・移住・旅, | 社会・環境

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