田舎暮らしの第一歩。「緑のふるさと協力隊」募集中!
2017/01/24
緑のふるさと協力隊は、多種多様な活動に取り組み地域で暮らすことを学ぶプログラムだ。農山村の人々と関わりながら暮らしてみたいという思いを持った若者に、地域で暮らす中で自分と向き合う機会を提供している。
名前も知らなかった町が、ふるさとになった
「旬の食材を楽しむ。そんな、村の人たちにとって当たり前のことは、私にとってとても新鮮なことでした」。
そう語るのは、「緑のふるさと協力隊」18期生として群馬県神流町に派遣された佐藤さん。町が経営している観光施設での食堂の手伝いや農家さんの手伝い、地域の行事にも積極的に関わり、1年間を終えて出した答えは、神流町に残るということだった。
「緑のふるさと協力隊」は、農山村でのくらしに興味がある若者が地域再生に取り組む自治体に派遣されるプログラムだ。1年間を住民として暮らしながら地域での活動に携わり、様々な経験を積んでいく。1994年にスタートしたこのプログラムは今年で23年目。これまで738人の若者が特定非営利法人・地球緑化センターを通して自治体に派遣され、地域の信頼を得ながら活動に取り組んできた。
活動自体は1年間で終わるものだが、約4割が活動後も派遣された地域に残る。最初から移住を視野に入れて取り組む人は多くなく、むしろ、地域で暮らしていくうちに自然とその場所での暮らしを望むようになったという。「まちが、第二のふるさとになった」。その言葉は決して大げさではなく、彼らが地域で積み重ねてきた経験から自然と発せられるものなのだろう。
村で見つけたわたしらしさ
緑のふるさと協力隊を通して、得られるのは地域に根ざした暮らしの経験だけではない。自分の知らない社会を知りたいと思い、協力隊に22期生として参加したのは大学生の斉藤さんだ。宮崎県諸塚村の人々の一つの仕事にとらわれない生き方を通して、職業以外の働き方や仕事だけではない人生があることを知ったという。
生きることの本質は、都会ではなく地域での暮らしでのほうが見えやすいのかもしれない。斉藤さんは活動を終えて大学に復学し、この春から社会人になる。村での暮らしからは遠ざかるだろう。しかし、大学に戻ってきたあとも正月には村の人から餅が届いた。離れた地域に自分のことを気にかけてくれる人がいることを実感したという。
緑のふるさと協力隊としての暮らし
緑のふるさと協力隊での活動は、社会貢献活動という位置づけのため給料は支払われない。しかし、生活費として支給される5万円と、自治体が提供する住居や生活備品、車などの移動手段、更にはご近所からおすそ分けや畑で作る野菜で暮らしていくことは可能だ。むしろ、都会と比べて「ない」ものが多いからこそ自分で工夫して生活を編み出していく力がついたという参加者の声もある。ここで必要なのは、買う豊かさではなく、自分で生み出す豊かさだ。それは、旅行で訪れるのではなく、地域で暮らしてみて、初めて身をもって体験できることでもある。
そんな豊かさを作り出すことのできる人を今、地域緑化センターでは募集している。
募集要項は以下のとおり。
【対象】4月から1年間通して農山村で活動できる18~40歳までの男女、要運転免許。生活費・住居支給。
【応募方法】電話かHPから必要な資料を取り寄せ、参加申込書を提出。
【応募締切】2月1日(水)
【募集説明会】1月25日(水)18時30分~20時30分で、中央区環境情報センターにて開催。活動や生活、応募について詳しく説明するだけでなく、農山村で暮らす先輩たちの経験談も聞ける。
【主催】NPO法人 地球緑化センター
TEL03-3241-6450