オーガニックコットンで起業。その成功の秘訣って?
2017/01/23
普段からエシカルファッションを楽しんでいる末吉さんがずっと会いたかったという「Green Tee」の丸野朝子さん。オーガニックコットンの卸を行う朝子さんに、このビジネスにかける想いを聞いた。
たくさんの人に届けたいなら
素材屋がいいと感じた
今回の対談相手は素材屋・GreenTeeの丸野朝子さん。特定のブランド製品を手がけるのではなく、素材自体を広める活動を2003年から行っている。12年も前に、まだ知名度が低かったオーガニックコットンを、素材に注目して扱い始めるなんて。「朝子さんの着眼点にはびっくり」と、末吉さんも興味津々!
末吉(以下S) 創業にはどんな経緯があったのですか?
丸野(以下M) GreenTeeを立ち上げる前はパタゴニアというアウトドアブランドに勤めていました。パタゴニアはすばらしい会社で、お客様も環境意識が高い方ばかりでした。でも、そのメッセージがパタゴニアのファンにしか届いていない気がして。だったら素材屋をやればブランドに関係なくオーガニックコットンを広められると考えたんです。
S 素材に注目する視点がユニークですよね。
M 実は、『サトウの切り餅』からヒントを得ました。テレビ番組で、『サトウの切り餅』の工場長が言ってたんです。「『サトウの切
り餅』が飽きられない理由は〝素材を提供しているから〞。味つけはお客様にして頂いています」。〝これだ!〞って思いました(笑)。
S なるほど(笑)。素材にオーガニックを採用してもらえば色々な形で消費者に届けられますね。
M そうなんです。本当は消費者の方一人ひとりにオーガニックコットンについて伝えるべきなのかもしれませんが、時間がかかりすぎる。だったら素材の普及に努めたほうが早いと思ったのです。現在、地球上にあるコットンのうちオーガニックなものはわずか1%程度。約80%は遺伝子組み換で19%は農薬や化学肥料を使っています。活動を通じて少しずつでもオーガニックコットンを広めたいと考えています。