里山で問題になる「竹害」。そのユニークな対策とは?
2017/02/24
里山で問題になっている「竹害」をご存じだろうか? 竹材の需要低下に伴い、植えた竹を放置する人々が増えた。それによって増殖した竹は、他の植物の成長を妨げるものとして里山の近くで暮らす人々を悩ませている。このピンチをチャンスへ変換させた、特定非営利活動法人トージバの活動とは……?
イベントをさらにサステナブルに演出
手作り「竹テント」は、売っていません!?
いま、日本の里山では、はびこる竹が森林を駆逐するなど「竹害」が大きな問題になっているという。
特定非営利活動法人トージバが手がけるプロジェクト「バンブーファクトリー」では、そんな竹を有効活用、竹林の再生を目指して竹を使った空間づくりなど、様々な活動を行っている。
中でも写真の竹製イベントテント「竹テント」は、提供方法がとてもユニーク。完成品を販売するのではなく「作り方」を教える、つまり自分で作ってもらうのだ。
バンブープロジェクトは、各地で竹テントをつくるワークショップを開催している。竹がはびこって困っている地域をスタッフが訪れ、その地域住民と力をあわせて1台の竹テントを作るのだ。
作り方を覚えたら、どうぞ好きなだけ材料の竹を手に入れて作ってください、というわけだ。このワークショップによって竹林がきれいになり、仲間が増え(イベント開催には大きなプラス!)、もちろんテントもできる。まさに一石三鳥の取り組みといえる。
鉄パイプのテントと比べ設置の手間はかかるものの、軽量なので女性でも作業が可能。しかも鉄製と同じ重量で、より多くの資材を運べることから、会場までの運搬コストと環境負荷も抑えることができる。
東京朝市・アースデイマーケットは、竹テントで統一。オーガニックな雰囲気をさらに引き立てる。
ナチュラル指向のイベントをエコに演出する竹テント。もし採用を考えるなら、早めにワークショップ参加を申し込んだ方がいい。
竹製イベントテント「竹テント」
※非売品(詳細は本文参照)
問:特定非営利活動法人トージバ
npo@toziba.net(担当:かんざわ)
※『EARTH JOURNAL』vol.3より転載