食・農活

あの有名店シェフ2人が、新プロジェクトを始動!?

初めて出会ってから5年、「シェパニーズ」という場を通じ親交を深めてきたふたりは、現在「RichSoil&Co,」という会社を設立し、新しい動きを東京でスタートさせている。

「いつかは自分自身のレストランを持ちたいと思っていたし、2011年に訪れて以来、日本にも興味がありました。いろいろと話すうち、2人でやってみよう、となり、遂に東京へ引っ越してきました」(ジェロームさん)。

1人より、2人で何かをやったほうが良いと思ったので、と原川さんも話す。今後へ向けどんな計画をしているのだろう?

「僕らの新しいレストランは、今まさに場所を探している真っ最中。食材についてどのように選ぶかは、現在旅をしながら考えているところです。何を店で提供するかはとても重要ですよね。最初は自然農や有機の食材だけにこだわるべきかとも思いましたが、全国を旅するうち、日本の農業の現状やカリフォルニアと異なる状況も理解できるようになった。そういう部分を学び発見しているところです」(ジェロームさん)。

これは2人にとって人生をかけてのプロジェクト。レストランを開くだけでなく、日本各地の生産者と出会い、食にまつわる場をつくったりコンサルタントとしての役割も果たせるようになれればと話す。会社名”リッチソイル”には「土こそがすべて」というジェロームさんの強い思いが込められている。

「それぞれの生産者にそれぞれの事情とスタイルがある。自然に向き合い、共存しようとしている人たちと出会うべく今は旅をしています」(ジェロームさん)。


この日の会場は羽島中学校。教室の机が一夜限りのロングテーブルへと姿を変えた。

 


151年前に薩摩から英国へ密航留学を果たした長沢鼎の生い立ちを学び夕食をともにする。

 

もちろんメニューにはイベント開催地であるいちき串木野市の野菜をふんだんに使用。

 

食にまつわるストーリーや考えを、生産者とじっくり話し学ぶ彼ら。今後の展開が楽しみだ。

 

「BEARD」料理長 原川慎一郎氏

三軒茶屋「uguisu」の元シェフ。現在は「BEARD」(目黒)オーナー。「食」をキーワードに人生を楽しむことを志す。カナダ滞在時に「食」を通して旅をし、人と出会い、繋がり、「食」というボーダーレスなコミュニケーションの大切さと喜びを感じ、それを伝えていくことを目指す。

元「シェ・パニース」総料理長 ジェローム・ワーグ氏

フランス パリ生まれ。フランスの南の田舎で、母親の伝統的なプロバンス料理を食べて育つ。カリフォルニア「シェパニーズ」での25年を過ごした後、現在は拠点を東京へ移し、一次産業にまつわる新しいプロジェクトを立ち上げた。


text:emiri suzuki

『EARTH JOURNAL』vol.4より転載

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