動物たちの命を救う! パイナップル製の新レザー
2017/09/08
パイナップルからレザーのオルタナティブが誕生し、機能性、持続可能性の高さに期待と関心が寄せられている。この「Piñatex™(ピニャテックス)」という名の新素材は、ファッション界に新たなムーブメントを巻き起こせるか?
パイナップル繊維から開発
注目のビーガンレザー
丈夫でしなやか、そして上質なファッションアイテムとして人気を集める革製品。しかしその製造背景には、多くの動物の犠牲が伴っていることも目を背けられない事実だ。この度、スペインの素材メーカーが、ある植物に注目し、皮革の代替製品として開発。ビーガンレザーとして注目を集めている。
その植物とは、パイナップルだ。フィリピンにパイナップル繊維でできた伝統衣装があることから発想を得て、パイナップルの葉や茎などの部分から「Piñatex™(ピニャテックス)」という新素材を開発した。
皮革製品に並ぶ機能性
最後は堆肥として土に還る
約7年の月日を費やし完成した「Piñatex™(ピニャテックス)」は、皮革製品に並ぶ柔軟性や軽さなどを持ち、また、簡単にプリントや裁断が可能。丈夫さも兼ね備えていて、バッグや小物だけでなく、袋や家具などあらゆるものに使用できる。また「Piñatex™(ピニャテックス)」は天然素材なので、最後は堆肥として土に返すこともできるという徹底したエコフレンドリーぶりだ。
革製品のために殺される動物の数は年間10億頭とも言われている。パイナップルから生まれた新素材が、おしゃれのために、私たちが無意識に行っていた残酷な選択から、逃れる術を与えてくれるのではないだろうか。
text: Ru Sawada