食・農活

全米が注目!最新農業都市モデル「アグリフッド」

例えばファーマーズマーケットと合わせて開かれるアーティストマーケットも人気だ。屋外で映画や演劇を鑑賞するイベントも賑わっている。敷地内の宿泊施設「The Inn」に泊まれば、住民のようにゆっくり過ごせるだろう。ウェディングや合宿ミーティング等にも利用可能だ。

「Serenbe」内の住宅の販売価格帯は約40万〜約300万ドルで、賃貸住宅もあるという。中には55歳以上限定の住宅エリアがあり、16戸の庭付きコテージが集まっている。これらはリタイア層向きにコンパクトな間取りだが、家族や友人等の訪問時にはこのエリア住民限定の共用ゲストハウスも利用が可能。

一方で子育て世代のための保育園もあるので、実際には様々な年齢層が暮らしている。住民数は、現在400名以上だという。

「The Cannery」や「Serenbe」の様に、「agrihood(アグリフッド)」にはそれぞれ特徴がある。しかし共通するのは、農家のご近所に暮らし、「食」への関心で繋がるご近所付き合いを楽しみたい人達のコミュニティであることだ。こうしたコミュニティは、今後もっと増えて行くのではないだろうか?

そして、ひょっとすると日本にも、「agrihood(アグリフッド)」が登場する日がくるかもしれない。

※CSA Communication Supported Agriculture:地域のコミュニティに支持された農業。いわばア31 メリカ版の「地産地消」の取り組みのこと。


text: Shigemichi Itamura
※『EARTH JOURNAL』vol.3より転載

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